PROJECT STORY

#06

Craft Egg役員対談「8年目、Craft Eggの今、そしてこれから。」

2020年10月に役員体制が変わり、もうすぐ1年が経とうとしています。
新規タイトルの開発プロジェクトも進行し、組織の規模的にも次のフェーズへ向かいつつある今、役員の二人は何を思っているのでしょうか。二人が見ているCraft Eggの今、そして目指す未来について聞きました。
記事初登場となる役員の吉田のご紹介とあわせてお届けします。

MEMBER

自ら「Craft Eggの経営に関わりたい」と手を挙げた。

2020年10月、役員の体制が変わり、新たに吉田さんが就任されました。吉田さん、これまでのご経歴を教えてください。

吉田

2007年にサイバーエージェントに新卒で入社いたしまして、そこから約4年間、サイバーエージェント経営本部で法務と経理を担当しました。その後、サイバーエージェントがゲーム事業に参入することになり、子会社の会社設立業務や、バックオフィス全般のサポート業務を任されました。
子会社数社の立ち上げや、SGE(※)のひとつである株式会社アプリボットの役員を務めた後、育休と産休を経てSGE全体の経営管理に異動しました。

復帰後は、仕事と育児との両立がなかなかうまくいかないことも多かったのですが、子どもの成長とともに生活も落ち着いてきて「もっと事業に直接的に関わりたい」という思いが強くなり、「より経営面で強くしていく必要のあるCraft Eggに関わりたい」と手を挙げました。

※サイバーエージェント ゲーム・エンターテイメント事業部の略

森川さん、吉田さんを取締役に任命された経緯を教えてください。

森川

吉田さんはCraft Eggに入る前もSGE全体の経営管理を見てくれていたので、週1回くらいのペースで財務状況や中長期計画、戦略の話をしていました。そういう面においては3年ほど前からずっとCraft Eggの経営に関わってもらっていたことになりますね。

「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(以下、ガルパ)が運営5年目を迎え、新規タイトルの開発も進んでいる中で、僕自身この会社の「ものづくり」という部分には、課題もありつつ一定の自信がもてるようになりました。

しかし「会社経営」となると、正直まだまだ弱いなと思う部分がありまして。ガバナンスの効いた会社にしていきたいなと考えていたところに、吉田さんが手を挙げてくれたんです。以前から財務面を見てもらっていたということもあり、「吉田さんが入ってくれたら心強いな」と思ったので、正式にオファーさせてもらいました。

以前からCraft Eggに関わりがあったとのことですが、Craft Eggの印象は社内に入る前と後で変わりましたか?

吉田

SGEどの子会社にもそれぞれ色はありますが、Craft Eggの大きな特徴としては森川さんをはじめとする会社の立ち上げメンバーが、サイバーエージェントグループではない会社からいらした方々ということですね。
なので、外から見たときも会社全体の雰囲気の違いを感じていましたし、コンテンツの作り方にも違いがあるのかなと楽しみにしていました。

実際に入ってみてから感じるのは、自社コンテンツへの愛がとても強いということ。あとは森川さんの色やお人柄もあり、優しい人が多くていい会社だなと感じています。

森川

僕の色かは分かりませんが、優しい人は多いですね(笑)。
会社や組織に対して率先して動いてくれるメンバーも多く、いつも助けられています。

吉田

私はリモートワークが導入された後にジョインしたため、なかなか直接話す機会がもてないメンバーがいることを残念に思っていたのですが、最近は役員とメンバーとの懇親ランチを企画してもらったりと、よりコミュニケーションを増やしています。
これからもっとみんなのことを知っていきたいし、私が考えていることも伝えていきたいなと思っています。

自分たちにとって最もいい働き方を模索しながら実行していってくれる姿が頼もしい

コロナ禍において、Craft Eggもリモートワークが導入されたり、オフラインのイベントが開催されなくなったりと、色々な変化があったと思います。その中でお二人は何を考えられましたか?

森川

正直最初はリモートワークでゲームの開発と運営ができるのか、チームワークが発揮できるのか、心配もありました。
しかし実際はリモートワークの良さを取り入れつつ、ふんばるとこではチーム一丸となってふんばる、チーム力の強さを感じました。こちらが何を言わずとも、オフィス出社とリモートワークのいいとこどりをして、最適化していってくれたといいますか。

新規タイトルの開発チームについては、感染症対策に気をつけつつですが、オフィス出社を選ぶメンバーも多かったです。特にまだ当時はアイデアを膨らませるフェーズだったので、直接顔を合わせて話し合うことの重要性を感じていたのだと思います。

そうやって今自分たちにとって最もいい働き方、連携の仕方を模索しながら実行していってくれる姿を、とても頼もしく感じました。

吉田

私はリモートワークであっても、毎朝全メンバーで集まってZoomで朝会をしているのが、とてもいい取り組みだなと思いました。

森川

朝会、吉田さんが役員に就任する前の春頃だったか、2週間くらい実施しなくなったことがあったんですよ。
通勤電車の混雑を避けて時差出勤をしてるメンバーもいて、「毎朝10時に集まるの難しいかもね」ってなって。でも、どこからともなく「やっぱり朝会はあった方がいいですよね」って話がでて、再開したんです。それから毎朝欠かさずやっています。

吉田

そうだったんですね。仮に議題がなくても、毎朝みんなで集まって顔を合わせるだけで、「この会社のメンバーなんだな」という実感がわく気がします。メンバーの発言に笑いも起きたりして、和やかな雰囲気で一日をスタートできるのもいいですよね。
ああいった文化は今後も大事にしていきたいです。

理想を100%だとしたら、今はまだ1%くらい。

Craft Eggは今年5月、設立7周年を迎えました。現在のCraft Eggはどういったフェーズにあるのでしょうか。

森川

実感してるよりも長くなってきましたよね。そう感じるメンバーが多いのではないかと思います。
やはり「ガルパ」が出てから大きくなった会社なので、それまでの3年はごく小人数でやっていたということもあり、7年間の半分はちょっと見えにくい歴史になってしまっているかもしれません。

これから一緒に働く仲間は、「『ガルパ』があることが当たり前となったCraft Egg」しか知らない人がほとんどになると思います。第2創業期というと大げさかもしれませんが、役員体制も変わりましたし、プロジェクトもメンバーも増えてきて、変革期かなとは思っています。

これまでのCraft Eggの文化は「ガルパ」が醸成してきてくれた部分が大きかったと思いますが、今は新規タイトルの開発プロジェクトが複数走っています。
ビジョンやミッション、YOLKといった今まで大事にしてきたことをベースにしつつ、これからはそれぞれのプロジェクトの色や良さを発揮できる会社にしていきたいですし、改めてCraft Eggの強さや文化をつくっていかなきゃいけないなとも感じています。
未熟なところもまだまだあるので、「自分の会社は自分でつくるぞ!」という気持ちで働く人が増えていくといいなと思います。

ちょっと変わった質問で恐縮ですが、森川さんの中で「理想のCraft Egg」を仮に100%としたら、今は何%くらいだとお考えですか?

森川

えーどうだろう(笑)。1%くらいじゃないでしょうか。

え!たった1%ですか!?

森川

もっと多くの人に、もっと素晴らしいコンテンツを届ける会社にしていきたいなと思いますし、ゲームという枠に囚われず、色んなことをやっていきたいなと思っているので。
僕たちが素晴らしい価値観やものを届けられる会社になればなるほど、素晴らしい社会になっていくと思うんです。そのために、もっともっと事業を大きくしていかなきゃと思うし、何より常に夢は大きくもっていたいですからね。

元々持っている良い文化を大切にしつつ、変化に強い会社に。

Craft Eggには現在約180人のメンバーが在籍しています。いわゆる「200人の壁」に向き合うタイミングですよね。今お二人が感じている課題のようなものはありますか?

吉田

先ほどお伝えしたとおり、やはり今は会社としても変化していくフェーズなので、元々持っている良い文化に加えて、変化に強い会社に変わっていく必要があると感じています。

森川

自分のスタンスを時代や環境、まわりの状況によって柔軟に変えられるフットワークの軽さだったり、「これだ」と思ったものをやり切る胆力みたいなものが、より必要とされてくるのかなと思います。ある意味「素直に生きる」といいますか。

変化するのが当たり前となった時代で、自分たちで会社やプロジェクトの方針を考え、進むべきだと思う方向に進めていく。
その過程で、ときにこれまでやってきたことを捨てたり、諦めたりする必要もあるかもしれませんが、それさえもみんなで乗り越えていけるといいなと思います。

吉田

そうですね。あとはやはりプロジェクトの数が増え、会社全体の人数も増えていく中で、縦割りの組織になっていくことは避けたいですね。他のプロジェクトが作っているものや、仲間たちに興味をもってほしいし、プロジェクトを超えた組織のための活動にも積極的に参加してほしいです。縦割りになると会社としての一体感を失いやすく、連携することが難しくなってしまうと思います。

森川

それは僕もすごく思います。それぞれのプロジェクトでの一体感やチームワークももちろん大事ですが、やっぱり最終的には「チームCraft Egg」として、Craft Egg全体で同じ方向を見てやっていきたいというのは、いつも頭にありますね。
それに、そういう目線で物事を考えられるような人が社内に増えていけば、より強い会社になれると思っています。

お二人はその中での自分の役目といいますか、ミッションをどのように考えられていますか。

森川

今年に入ってから、僕と吉田さんの役員2人からメンバーに向けたメッセージ、通称「もりめぐレター」という社内報を始めたんですが、今後はそういった自分の考えていることを伝える機会を増やしていかなければいけないなと思っています。
なんとなく「伝わっているかな」と思って言っていなかったことも、改めて丁寧に伝えていかなきゃいけないなと。

みんなが「Craft Eggってこういう会社だよ」と自信をもって言えるようにするには、まず僕がみんなにちゃんと想いや考えを伝えないといけません。

吉田

私はものづくりに関わるみんながものづくりだけに集中できるように、それ以外のことをすべてやる、というのが自分のミッションだと思っています。
環境や文化づくりもそうですし、もちろん事業としては利益を出していかなければいけないので、財務の面もですね。

森川

僕は「今はまだ1%!」と言ってしまうくらい夢は大きくもっていたいので、それが実現可能かという部分は、吉田さんに見てもらっています(笑)。
ちゃんと攻めと守りのバランスをとって進められるといいですよね。

みんなが胸を張って「これが自分たちの代表作です」と言えるような作品を、たくさん生み出していきたい。

最後に、今のCraft Eggのメンバー、そしてこれから出会う仲間に向けて、お二人からメッセージをお願いします!

吉田

みなさんのものづくりへの愛やこだわりは、普段接している中で強く感じているので、それをこれからも大事にしていってほしいです。
やはり事業、そしてものづくりをやっている以上、ときにうまくいかないこともあると思いますが、「~しなきゃ」という気持ちに追われてやるものづくりはきっと楽しくないですよね。「よりよいものづくり」だけを楽しみながら追求できるような会社を、一緒につくっていきましょう!

森川

会社を支えてくれているみんなには、本当に感謝しかないです。
2016年頃だったか、「ガルパ」の開発中に「このコンテンツを5年、10年続くようなものに育てていこう!」と話していたのですが、本当に今5年目を迎えられています。
こんなにひとつのコンテンツを長く続けられることは珍しいですし、2016年の当時は想像もできなかった景色を今、見ることができています。
まだまだこれから、今いる仲間たちと、これから出会う仲間たちが、胸を張って「これが自分たちの代表作です」と言えるような作品を沢山生み出していきたいなと思っています。

今日お伝えしたとおり、Craft Eggは今次なるフェーズに向けた変化のときを迎えています。メンバーには、「これからどういう風に働いていきたいか」「どういう人生を歩んでいきたいか」ということを改めて考えてみてほしいです。
そしてそれをこの会社で実現できるように、「こういう会社にしていこう!」と考える側になってくれる仲間が増えることも期待しています。

この先みんなとどんな会社、そしてコンテンツをつくっていけるのか、今からとても楽しみです。