一人ひとりが「自分の代表作」にするつもりで開発に向き合う
2020年入社
2012年にサイバーエージェントに中途入社。ゲーム開発やVRの制作に携わった後、2020年Craft Eggに異動。新規プロジェクトの開発ディレクター兼クライアントリーダーを務める傍ら、採用活動にも積極的に取り組む。
VR事業からの異動。「自分を最も必要としてくれている」のがCraft Eggだった
Craft Eggに入社したきっかけを教えてください
2012年にサイバーエージェントに中途入社し、サーバエンジニアとしてAmebaゲームに配属されました。5年ほどゲーム開発に携わった後、VRにも興味をもつようになり、当時SGE(※)で生まれたVR Agentという子会社の立ち上げに参画しました。実は2018年にリリースされた「バンドリ! ガルパAR!」の開発にも関わっていたんですよ。
その後VRの開発業務に一区切りがつき、次の異動先を検討していたときに、話を聞かせてもらった会社のひとつがCraft Eggでした。
異動先候補が数社あったのですが、その中からCraft Eggに行こうと決めた理由は、大きく2つあります。
ひとつは「自分を最も必要としてくれている」と感じたこと。新規開発プロジェクトの開発ディレクター兼クライアントリーダーということで、役割はもちろん、やりがいも大きいと思いました。
そしてもうひとつはCraft Eggという会社がもつ雰囲気に惹かれたからです。以前から、Craft Eggに対して「優しい」「温かい」といったイメージを持っていたのですが、実際に代表の森川などに話を聞いてみて、雰囲気がよくて働きやすい環境であることがイメージできたので、入社を決意しました。
※サイバーエージェント ゲーム・エンターテイメント事業部の略
そのときの「やりたい」という気持ちに素直な選択をする
現在の仕事内容を教えてください
大型IPの新規開発プロジェクトで、開発ディレクター兼クライアントリーダーを務めています。開発ディレクターというのは、アプリとしての品質に責任をもつ立場のことで、企画やクリエイティブの責任者はまた別にいます。
業務はスケジュール管理や技術選定、メンバーの採用やアサイン、協業先との打ち合わせなど、多岐に渡ります。基本はエンジニアとしての実務をもたないようにしていますが、まれに実装やコードレビューを行うこともあります。
VR事業に異動されたとき、いずれはゲーム開発に戻ろうと考えていたのですか?
いえ、そんなことはないです。僕はあまりキャリアプランとか、先々のことを考えるタイプではないので(笑)。
VRはそのとき一番興味のあることだったから、チャレンジさせてもらいました。その後のことは考えていなかったですね。なのでVR事業がクローズされることになったときは、ゲーム事業だけでなくABEMAや広告事業の話も聞き、異動先を検討しました。
異動先を検討する際に重視したのは、自分が貢献できるイメージがわくか、成長につながるチャレンジができるか、あとはシンプルにやりたいと思えているか、ですね。そのとき「これまでのキャリアが生きるか」「その後のキャリアに生きるか」ということはほとんど考えません。
やってみて、過去の点と点が繋がることもありますが、繋がらなかったとしても新しいことに挑戦できるのであれば、それはそれでいいかなと思っています。「きっとどこかで何かに繋がるでしょ」というマインドなんです。

最後までこだわり切れるかどうかが勝負を決める
新規開発プロジェクトのチームはどんな雰囲気ですか?
新規開発プロジェクトには、コンシューマゲームの開発会社からきた方や、業界歴の長いいわゆるベテラン勢が多いです。なので普段の開発業務の中で、「どうしたらいいか分からない」という状態にはあまりなりません。
チャレンジングな内容であっても「こうすればできると思うけど、そうするとこれだけ時間がかかっちゃう」とか「コストがこれくらい余計にかかっちゃう」といった建設的な議論ができるのが良いところです。そこに若手のフレッシュな意見も加わって、全体的に良いバランスを保っているように思います。
ただ年次に関係なく、ものづくりにおいて妥協したくない人たちの集まりなので、議論が白熱することもあります。少し前に、社内向けのブログで企画ディレクターが「『これだ』っていうものを作るのも大事だけど、『これじゃない』って思うものも伝え合えるチームになろう」ということを書いていたのですが、これはうちのプロジェクトならではの特徴かもしれません。
誰かに対して「これじゃない」と伝えるのは勇気がいりますよね。
ゲーム業界はレッドオーシャンなので、細部のクオリティにどこまでこだわり切れるかで、良い作品になるのか、「普通のソシャゲ」みたいな感じで終わるのかが決まってしまうんです。そこに「こう言われたんでその通りに作りました」といった受け身の人がいると、勝負に勝てないんですよね。なので、「これじゃない」と思ったらちゃんと伝え合って、チームでより良いものを目指していくことが重要です。
働きやすい職場やチームであることは大切にしつつ、それが「衝突を避けた結果の雰囲気の良さ」にならないようには気をつけています。

メンバーの成長がモチベーションに。任せることの大切さを知った
仕事をするなかでやりがいを感じるのはどんなときですか?
「チームで作っている」という実感が得られるとき、ですね。
リーダーを務めるのは今回が初めてではないんですが、これまでは自分でも手を動かしながらマネジメントをやる場合が多かったんです。今のプロジェクトでは、たまには自分が手を動かすこともありますが、開発はほとんどメンバーに任せていて、僕は色々なことを決めたり調整したりする役割に徹しています。
これは自身もクリエイターで、マネジメントを担う人にとってはあるあるなのではないかと思うのですが、やはり最初は「自分も手を動かしたい」という気持ちがなかなか拭えずにいました。でも日々「ちょっと見ない間にすごく進んでる!」といった、メンバーの頑張りを感じる瞬間がたくさんあって、それが単純に嬉しかったし、だんだん「任せて大丈夫なんだ」と思えるようになりました。自分が手を動かさなくても「チームで作っている」という実感が得られるようになったのは、自分にとって大きな変化です。
ただ、ゲーム開発においては、ほぼ完成というところまで作り上げないと、本当に面白いかどうか判断がつかないという現実もあります。そういう不確実性の中で作り続けなくてはいけない苦しさがあるからこそ、それが報われたときの感動も大きいんです。本当の意味でのやりがいを感じられるのは、その瞬間かもしれませんね。


一人ひとりが「自分の代表作」にするつもりで開発に向き合う
これからCraft Eggで挑戦したいことはなんですか?
今のプロジェクトを関わる全ての人にとっての「代表作」にすること。僕個人というよりは、チームとしての挑戦ですね。
ゲーム開発はひとつの作品でも数年かかります。リリース後の運営も考えると、ゲームクリエイターとしての人生の1割以上を、このプロジェクトで過ごすことになる人もいるかもしれません。一部とはいえ人生の大事な時間をこのプロジェクトにかけるのですから、やっぱり皆が胸を張って「これが自分の代表作です」と言えるものにしたいし、今このときからそう思って作ってほしい、とメンバーにも話しています。
様々な経験を積んできてもなお、ゲームづくりはチャレンジの連続です。我々が目指す目標の高さを考えると、大きなプレッシャーを感じることもあります。でも、このプロジェクトが発表されたとき、そしてリリースされたときのファンの皆さんの顔を思い浮かべながら、これからも粘り強くものづくりに向き合っていきたいと思います。
