「推したい気持ち」に素直でいる。SNS運用担当者が語るオタクらしい成果の出し方
2019年入社
プロモーションプランナーとして主にTwitterの企画および運用を担当。
社内メンバーの中でも特に「ガルパ」に対する愛が強く、「シナリオを読む会」などを自ら開催している。2021年11月よりプロモーションチームのリーダーを務める。
日本のオタク文化を誇りに思ったフィンランド留学での原体験
ゲーム業界を志した理由を教えてください
ゲーム業界を目指したきっかけは、大学3年生のときに行ったフィンランド留学でした。
留学してすぐの頃、英語もろくに話せず部屋の隅の方で縮こまっていた私に、「日本人?僕NARUTO大好きなんだよ!」と、現地の学生が嬉しそうに話しかけてくれたんです。その頃からアニメオタクだった私は、「NARUTOってあのアニメのNARUTOのこと!?」と、驚きと喜びの気持ちで会話に応じました。
さらに驚いたのは、日本のアニメを好きな学生が他にもたくさんいたこと。当時私は、日本のアニメやオタク文化に対する海外からの印象を、ネガティブなものだと思い込んでいたので、少なからず衝撃を受けました。
言語や宗教が違っても、「好きなものが一緒」というだけで心を通わせることができる。日本から遠く離れたフィンランドの地で、そう身をもって知ったことで、私自身も「人と人とを好きなもので繋げる」仕事をしたいと思うようになりました。
フィンランド留学が諏訪戸さんの原体験になっているんですね
はい。元々アニメ業界を志望していたのですが、フィンランド留学での体験を経て、より深く業界について調べたり、考えたりするようになりました。そこで知ったのは、日本のアニメ業界のビジネスとしての厳しい現状です。アニメを世界に広める前の段階に、大きな課題があることを知りました。
そこで注目したのがメディアミックスコンテンツ、特にゲームの存在です。
当時既にスマートフォンゲームで人気を集めていたコンテンツもあり、ゲームはコンテンツを世界に広める力をもつと同時に、ビジネスとして継続する上で不可欠な存在だと考えるようになりました。
ゲーム業界への就職は「日本で生まれた素晴らしい作品が、多くの人に届く前に潰れてしまう現状をどうにかしたい」という思いから決めたことだったんです。

アルバイトするなかで感じた、Craft Eggの信念
Craft Eggに入社したきっかけを教えてください
きっかけはサイバーエージェントの内定者として頂いた、短期アルバイトの機会でした。
1ヵ月という短い期間でしたが、そのとき間近で感じたCraft Eggのものづくり、そして仕事に対する考え方に、強く共感したんです。それは「お客さまにとってプラスになることを続けていれば、結果として事業も継続する」という考え方。
当時の私はビジネスを「事業を継続させるためには、お客さまに何をするべきか」と考えるものだと捉えていたので、ハッとさせられました。事業とお客さまとを考える順序が逆だったんです。お客さまからお金をもらうことに対して、本質的な考え方をもっている会社だなと思いました。
「ユーザーファースト」を掲げている会社は少なくないとは思いますが、アルバイトとして働く日々の中で多くのお客さまの声に触れ、実際にCraft Eggがお客さまから愛されていることを実感したのも、入社を決める後押しになりました。
お客さまの声を最前線で受け取ることの責任
現在の仕事内容を教えてください
TwitterやYouTubeを使ったプロモーション施策や生放送番組の制作などを担う、プロモーションチームに所属しています。
これまでは主にTwitterの運用やキャンペーン施策の企画などを担当していましたが、昨年11月にプロモーションチームのリーダーに任命され、プロモーション全体の設計やチームメンバーのタスク進捗なども見るようになりました。
現在の仕事のどんなところにやりがいを感じますか?
お客さまの声を最前線で受け取れること、です。
現在「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(以下、ガルパ)の公式Twitterのフォロワー数は160万人を超えていて、これは日本のゲームタイトルの中でも上位に入るフォロワー数の多さです。これだけの多くの方に対して「正しく誤解なく」、そして「魅力的に」情報をお届けするというのは、正直簡単なことではありません。そのためお客さまに届けるメッセージは、プロモーションチームだけでなく、企画チームやプロデューサーなどたくさんのメンバーが意見を出し合って、一言一句磨いています。
そして、メッセージを発信した際には、必ずそれに対するお客さまの反応も確認します。耳の痛いご意見を頂くこともありますが、内容がポジティブかネガティブかに関わらず、リアルタイムでお客さまの声や熱量に触れられることが、すごくありがたくて幸せなことだなと感じています。
諏訪戸さんがお客さまの声を社内へ共有する場面をよく見かけます。ああいった取り組みは意識してされているのでしょうか?
そうですね。お客さまの声の共有は、かなり力を入れてやっています。
お客さまの声をしっかり聞き、より良くしていく方法を考えることが、プロジェクトにとって最も大事だと思っているので、嬉しいご感想はもちろんのこと、厳しいご意見も隠さず共有するようにしています。
お客さまの何気ないツイートが、開発メンバーのモチベーションになったり、サービスの改善に繋がったりするんですよね。
最前線で受け取るお客さまの声を無駄にしない、ただのエゴサで終わらせない。それがSNSの運用担当者の責任なのではないかと思います。


「推したい気持ち」に蓋をせず、やりたいことをやりたいままにやってみる
これまで、お客さまの声から生まれた企画などはありますか?
「受験生応援キャンペーン」は、お客さまの声がきっかけになって生まれた施策です。
2021年の年始に行なう「ガルパ」のプロモーション施策について案をめぐらせていたとき、「お客さまたちは年始をどう過ごされるのかな」と考えました。そのときふと思い出したのが、お客さまがよく「受験頑張るぞ」とか、「もうすぐテストだから低浮上になります」というツイートをされていたことです。
私も受験で苦労した経験があって、受験生の皆さんの不安や大変さは痛いほど分かっていたので、なんとかそういったお客さまの力になれないかと考えました。そこで思いついたのが、「『ガルパ』の音楽とイラストの力で受験生の皆さんを応援すること」だったんです。
辛いとき、必死だったときに聴いていた音楽って、その後の人生においてもずっと記憶に残っていませんか。「受験生応援キャンペーン」は、「ガルパ」もそんな風に、お客さまの一生に寄り添うコンテンツでありたいという想いから生まれました。
今年実施した第2弾では、TwitterのハッシュタグやYouTube Liveのコメント欄を通して、たくさんのお客さまがエールを送り合ってくださいました。受験生の皆さんの心に残る施策になっていたら嬉しいですね。
諏訪戸さんは昨年10月末に行なわれた半期表彰式で「ベストプレイヤー賞」を受賞されましたね。ご自身の半期をふり返ってみての感想をいただけますか?
手前味噌で恐縮なのですが、私は「ガルパ」の大ファンなんです。なので、「お客さまにもっと魅力を伝えていきたい!」というモチベーションはもちろんのこと、社内の開発メンバーにも「自分たちのものづくりを誇りに思ってほしい!」と思っています。
前半期はそんな想いから、みんなでZoomを繋いで「ガルパ」のシナリオを鑑賞する「シナリオを読む会」や、背景イラストレーターによる背景イラストの解説「みんなが知らない背景の世界」など、様々な取り組みを企画しました。
私の「ガルパ」愛の勢いに、最初はみんな驚いていたかもしれません(笑)。
でも「仕事がんばろうと思えた!」「元気がでた!」と感謝の言葉をたくさんもらって、やった甲斐があったなぁと感じています。
元々オタクであり「ガルパ」の大ファンである私が、その「推したい気持ち」に蓋をせず、やりたいことをやりたいままにやってみる。それが一番チームのためにもなるし、みんなからも感謝される。そういった、私らしい成果の出し方に気づかせてもらった半期でした。

「尊い」で通じ合うグローバルなコミュニティをつくる
これからCraft Eggで挑戦したいことはなんですか?
昨年11月からプロモーションチームのリーダーを任され、今まさにチームづくりにチャレンジしている最中です。
私がつくりたいのは、一言でいうと「お互いのことを尊敬し合えるチーム」。プロモーションチームのメンバーはそれぞれが超個性的で、得意分野もはっきりしている人が多いので、そういうみんながそれぞれの知見やスキルを存分に、自分らしく発揮できるようなチームにしていきたいなと思っています。
また、「好きなもので繋がれるコミュニティ」に対しての思いは今も強くもっています。「ガルパ」のコミュニティをより盛り上げていくのはもちろんのこと、いずれは海外も含めたグローバルなコミュニティづくりに挑戦したいです。
文字や言葉は分からなくても「尊い~!」の気持ちだけで通じ合えるコミュニティ、最高だと思いませんか?
